お母さん、なんで。
お母さん、私、お母さんとはもう駄目だと思ったよ。
お母さん、私との距離の取り方下手だから。
私に精神的な面倒みて欲しがるから。
だからもう距離を置こう。
私に子供が産まれても、お母さん孫の面倒見られないよ。
仕事忙しいし、坐骨神経痛は未だに治さないし、口を開けば愚痴ばかり。
そんなんでね、家をリフォームしてくれても、リフォームの理由に私を使っても駄目なんだよ。
だって私、実家に帰りたくない。
いや、実家には帰りたいんだけどね。
緑は多いし育った家だし。
でも、お母さん、ついに変われなかった。
何にも気付こうともせずここまで来ちゃった。
あなた方に会いたくないんです。
私を疲弊させるから。
勿論私を疲弊させないお母さんには会いたいよ。でもあなたそうじゃないからね。
儚い夢だよ。
お母さん、私より大事なものがあったでしょう。
私より私を使った世間体を大切にしたね。
私がなりたかったもの知ってる?
私が好きなもの知ってる?
私がやりたかった事知ってる?
私がお金より欲しかったもの知ってる?
知らないね。
あなた方に奪われて壊されて与えられなかった。
お母さんが育てた私は、お母さんが言う通り「お母さんが責められる」ような出来栄えだよ。
そんな金切り声あげても駄目なんだよ。
あなた方が私を「お母さんが責められる」ようにお育てになったんだよ。
なんで怒ってるの?
「私さんはお母さんの鏡ですね」って言われてなんでそんなに怒ってるの?
事実じゃないの。
あなた方が子供だった私をあそこまで追い詰めたんだよ。
それを甲斐甲斐しく世話して、手に負えなくなったら「私はあの子を諦めました」って言ったのはお母さん、あなたなんだよ。
悪意の無いマッチポンプみたい。
火つけたけど、消火できなかったんだね。
それがどうして里帰り出産すると思うの?
あなた方何の役に立つの?
私はあなた方のサンドバッグになれるけど、あなた方は私に何ができるの?
私だけならまだいいけどね。
その時はそうじゃないからね。
あなた方が私に何かメリットのある事をしてくれる未来がこれっぽっちも想像できないんだよ。
逆は書ききれない程想像できるのにね。
それから、あの長男が私に接触できる限り無理だよ。
私の赤ちゃん床に叩きつけても何もおかしくないでしょう。
私の首を絞めたように。
私だけならよかったんだけどね。そうじゃないから。
お母さん、なんで。
どうして私に精神的な面倒見させたの。
どうして全てを私のせいにしたの。
どうして普通じゃなかったの。
※普通って何、とか野暮な話は勝手にしといて。
お母さん、私は、私の気持ちを蔑ろにしないお母さんが欲しかったよ。
お母さんは私を育てた訳じゃない。
私という立場の存在を育てたね。
私は心が健康なお母さんが、まともなお母さんが欲しかったよ。
知らないかもしれないけど、お母さん、
まともじゃないんだよ。
井の中の蛙でいてください。
それが私の面倒を見てくれたお母さんへの、せめてもの恩返しです。